「イジメはなかった、でも学校には行けなかった」20歳人気YouTuberが明かす“不登校児”の実態

2023年04月12日 07時30分

エンタメ eltha



”ぼっち飯女子高生”として注目を集めたわたげ。5月で21歳になる現役女子大生だ。不登校だった当時を振り返り、悩む学生にエールを送る。


 年々増加傾向にある「不登校児童」。文部科学省が公表した調査では、2021年度は全国の小中学校で24万4940人、過去最多となった。Z世代を中心に180万人に支持されるぼっち系クリエイター“わたげ”もそのひとりだ。高校1年生で不登校を経験。中高一貫の進学校から通信制に転校し、大学に進んだ。「友だちは優しくイジメはなかったけど、学校には行けなかった」と当時を振り返る。当事者が明かす“イジメなき不登校児”の実態とは。


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■「他者とコミュニケーションを取るのが苦痛だった」


――近年、「不登校児の増加」に関するニュースをよく目にします。当事者だった“わたげ”さんはどのような思いで見ていますか。


【わたげ】 大きく報道されることで「不登校は問題だ」と言われているような気がして心が苦しくなります。なんとなく「不登校児=社会不適合者」のように思われているというか。「いじめ問題」も合わせて語られることもありますが、不登校の原因は必ずしもそうじゃないんです。


――YouTubeでも「不登校だったけど友だちは優しくイジメはなかった」と明かされていますね。学校に行けなくなった時期はいつ頃ですか?


【わたげ】 本格的に行かなくなったのは中学の終わりから高校1年生ぐらいの時ですが、小さい頃から休みがちではありました。幼稚園の送迎バスに乗りたくなくて駄々をこねたり、小学校はグループ登校でしたが、そのグループに合流できなくて、親に送ってもらったりしていました。


――幼少期から登園・登校が苦手だったんですね。


【わたげ】 朝、家から出たくない気持ちがとても強くて。行ってしまえば大丈夫なこともあるんですけど、“学校”という場所があまり得意じゃなかったんだと思います。


――集団生活が嫌だった?


【わたげ】 そうですね、今から外に出て、人と話さなきゃいけないんだと思うと憂鬱で。“社会に溶け込まなきゃいけない”と思うとすごくストレスを感じて、気持ち悪くなっちゃうんですよね。もともと、友だちが他の子と仲良くしているのを見ると、「私よりあの子と仲良くしたいのかな、何か悪いことしちゃったかも」って不安になってしまうタイプなんです。相手の些細な言動を気にしすぎてしまうと言うか。


 とにかく考えすぎてしまって、人と接するのに気合いがいるから、できることなら家族以外の人とあまり接したくないなって思っていました。学校は行かなきゃいけない場所だけど、行くと絶対に他者とのコミュニケーションが必要ですよね。それが苦痛で、私にとっては楽しい場所ではなかったです。


――中学3年生で「休みがちな子」から「不登校」になったきっかけは。


【わたげ】 頑張っていた吹奏楽部を辞めたあと、少し気持ちが途切れてしまって、何日か連続して休んだんです。その後、どんどん行きづらくなって。最終的には「あ、居場所がないな…」と登校できなくなりました。


――どのような部分に“行きづらさ”を感じましたか。


【わたげ】 ひとつは友人関係です。行けば休み時間に一緒にいてくれたり、ご飯も食べてくれるんですけど、会話の内容は当然私のいない間の出来事もあるので。それに気づいてみんなが「あっ」って気を遣ってくれるんです。申し訳ないなって思っていました。「私がいないほうがいいかも」みたいな思考になってました。課題もどんどんたまって。


 ある日、学校から連絡があって、親を交えて面談したんです。中高一貫の進学校だったので、「今のままだと卒業できないですよ。ちゃんと学校に来て、今以上に勉強しないと」って言われて。さらにハードルが上がったように感じて、もう無理かもしれないなと思いました。


■転機となった通信制への転校、“コミュニティ”がない気楽さ


――当時、ご自身では「不登校」の状況をどのように受け止めていましたか。


【わたげ】 勉強のできる姉に憧れて中学受験したんです。このまま高校を卒業したら大学行って就職して…と思い描いていたので、高校も行ってないなんてどうしようと焦っていました。人生どうなっちゃうんだろうって。毎日家にいましたが、お先真っ暗で不安な日々でした。


――ご両親に相談は?


【わたげ】 していました。行けない時は、「今日は無理なんだね」って察してくれて、いろいろ話を聞いてくれました。「登校しなさい」とは言われませんでしたが、高校は卒業してほしいと言われて。両親が通信制の高校を探してくれたんです。高1の夏頃から「ここだったら通いやすいんじゃない?」とか、資料を見せてくれて、それで転校を決めました。


――中高一貫校を辞めて通信制に通うことに関しては、どう感じていましたか。


【わたげ】 周りにも学校をやめて通信に行った人がいましたが、友だちの間でもやっぱりいろいろ噂されていて、変な先入観がありました。「学校をやめたら負け」と思っていたというか。だから、最初に通信を考えたときは、「私落ちこぼれちゃったんだ」って思ってしまって。でも、調べていくうちに、こんなに自分のスタイルに合った通学ができるんだってわかって、イメージが変わりましたね。


 私の通っていたところは、週に何回とかではなく、自分の好きな時に決められた回数だけ行けばよかったんです。コミュニティを持たなくてよかったのが、すごく気楽でした。


――ご自身にあう学校を見つけ卒業し、今では現役の女子大生です。通信制の学校への転校はまさに人生の転機でしたね。


【わたげ】 本当にそう思います。それまで学校に行かないで家にいることは“悪”だと思っていたけど、自分を責めることなく家にいられて、時々学校に行ったら“今日がんばったな”って思える。それまで自分を苦しめていたものがなくなって楽になれました。


■「まさか自分が不登校になるとは思わなかった」


――ご自身が不登校になるまで、“不登校児”にどんなイメージがありましたか?


【わたげ】 友だちがいなくて、学校にもなじめない人が不登校になると思っていました。友だちもいて、イジメられたわけでもないのに行けなくなって…私自身もまさか自分が不登校になるとは思っていなかったです。私がYouTubeで不登校の発信をした時も、“こういう子もいるんだ?”って驚かれました。


――まわりに“不登校児”がいた場合どのように接するのがよいのでしょうか?


【わたげ】 偉そうなことは言えないのですが、やっぱり理由を聞かれるのは休んでいる側からすると辛いんです。自分自身でもうまく言葉にできない部分もありますし。私の友だちはすごく理解してくれていて、休みがちだからといって何度も理由を聞いたり、仲間外れにしたりということはなかったので、恵まれていました。


 先日ニュースになっていましたが、愛知県の学校で平日に学校を休んでもOKな新制度が導入されましたよね。学校を何日か休むと罪悪感でどんどん行きにくくなるので、休んでもいい制度があると、少しはその気持ちが軽減されるのかなと思いました。


――今、不登校に悩む学生たちに伝えたいことは。


【わたげ】 私も通信に転校するまではずっと家にいて、沈みがちでした。学校に行けてないことへの罪悪感や、今後どうなってしまうんだろうという不安、世間のJKがキラキラしているのに、私は何してるんだろうって、どんどん抱え込んでしまっていました。一歩踏み出すのはすごく勇気のいることだけど、思い切って環境を変えることも大事だと思います。10代の時は学校が世界のすべてだと思ってしまうけど、私のように一人で楽しめるようになる人もいるので。これからもSNSやいろいろなツールで発信することで、“こんな人もいるんだ”って、少しでも悩みを軽くすることができたら、それが一番うれしいです。


(取材・文/辻内史佳)

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